【教育】「自信」をもって生きなさい!・・・???

自信をもって生きてほしい!

自信のある子に育ってもらいたい!

物事に取り組む、何かを成し遂げる、成功する・・・

私自身も欲しい能力であり、誰しもが手に入れたい、高めていきたい能力だと思います。

「自信」がある、なしでは、物事への取り組み方にも大きく影響がでます。

今日はその「自信」について3つに分解し、教育上で注意していきたいものについてまとめてみたいと思います。

 

一つ目:自尊感情

単純に自分自身への価値がどの程度あるかです。全体的に自分を肯定することができるかどうかという、かなり抽象的なものです。

自尊感情が高ければ高いほど、人生がより豊かに、幸福になるのは言うまでもないでしょう。

しかし、自尊感情を高めるには、自分が今まで生きてきた中で、根拠あるエビデンスがなければ高めることはできません。

例えば、真面目に一生懸命授業受けているが、テストで成功(高い点数をとる)したことがない。私自身もそうでしたし、多くの人に当てはまるものだと思います。

「頑張ればできる!あきらめないでやり続けよう!」

聞こえはいいですが、実は、

 

自尊感情が高いと成功する

 

という因果は成り立っていません。むしろ

 

成功したから自尊感情が高まるのです。

 

そう、自分の中で何かしらの成功体験がないと自尊感情は生まれないのです。

こう言うと自尊感情を身に付けるのって大変なのか?と思うのですが、調査したところ、意外にも「自尊感情が低い」という人は極めて少ないようです。自尊感情が高まる」と自己陶酔、身勝手な行動、抑制の欠如など負の効果になる。というのが結果として出たようです。

確かに、ニュースでもアルバイトの不祥事等がある状況から、なるほどなと思います。(人とは違うことをやると人気者になれる。まさに人気になるための成功法ですね。。。でも犯罪です。)

 

 

二つ目:自己効力感

  自己効力感とは、困難な課題でもうまくこなせる能力、つまり、目の前にある課題をうまくこなせているか、こなす自信があるかどうかというものです。最終的には

人生で出会う課題は本質的には対処可能である。と思えるかどうかです。

一つ目の自尊感情はその子自身によるものが大きいのと、放っておいてもあまり人によって差がでないものなので、あまり重要視していないのですが、自己効力感は大人の対応によって差がでるものだと思います。

 我々大人が子供がどんな困難に直面し、どんな解決策があるかを一緒に考え、励ましていくことがカギになると思います。

勉強を例に説明していきます。

 ある課題のレベルが子供にとって、簡単すぎず、難しすぎないものであるとき、過去で学んだ記憶とリンクさせることで解決できるものとします。

当然子供は初めて見る問題なので解けません。

しかし、ここで大人が適切な場面で正しい記憶を呼び起こす励ましをしてあげることで子供は過去にできたことを思い出し、あ!ちょっと工夫すればできるんだなという感覚がもてるようになります。これがまさに自己効力感です。

 

しかし、今は成功例をあげましたが、これは負のループに陥る可能性もあります。

それは子供にとって適切なレベルでない場合です。

特に、子供にとってあまりに難しい課題であるとき、自分はやっても無駄だ、頑張っても意味がないと思ってしまうと負のループに入ってしまいます。どんなにフィードバックしても聞き入れてもらえないなんてこともざらです。

もし、そのような悪循環に入ってしまっている場合は少し時間と労力はかかりますが、対処可能です。

 労力を注ぎ、答えを探し求める意義、フィードバックを受け取ることは価値があり重要であると説明したり、証明したりし続けることです。(おかれている立場によって内容が異なるかと思います。その場面に応じて調べるのが得策でしょう。)

子供自信が「私にはできない」から「私でも頑張れば少しはできる」に変容する手立てを私も考えていきたいなと思います。

三つ目:有能感

野球をやったことがないのに、やたらと野球に詳しい人。専門はテニスなのに、卓球の指導がやたらとうまい人。一方で、テストで80点取っているのに、成績が悪いという人。めっちゃスポーツ得意と言っているのに足が遅い人。

このような人たちがいるのも事実です。

有能感はその能力に基づく実際の成果と対応しないという現象が起こります。

 

結局はその人自身が置かれている環境によって変わるものとなります。

スポーツでいくら学校内で上手い、強いであったとしても、同じスポーツをしている人の中でみたら普通の実力。しかし、これが同じスポーツをしている人の中でも上位に位置するのであればかなりの自信になりうる。

後者にあたる人は本当に稀なのかもしれないが、もし後者に当てはまればかなりの自信を手に入れていると言えるでしょう。(しかし、そこに蓋をされたらダメージもかなり大きいし、精神への負担もかなり大きいものでしょう。)

 

自信の領域を3つに分けて今日はまとめてみました。かなり難しい内容でした。

まだまだ不十分なところもあるので、今後も「自信」については勉強していきたいなと思いました。

 

参考書籍

 

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